「阿武隈川河口にアザラシ」との情報。
7月6日になってテレビや新聞で報道される。
しかし、マスコミによって報道されるかなり以前から住み着いていたようだ。
アザラシを見に行こうと思いつつ、どんどん時間が経ってしまった。
アザラシのことを知った翌週、14日からの三連休に行くつもりが、季節はずれの台風接近で中止する。
更に翌週の21日に行く予定であったが、台風接近の時に今度は利根川にアゴヒゲアザラシが出現のニュース。
21日は利根川に行ったがアザラシには会えなかった。
そして、7月28日ようやく阿武隈川河口のアザラシ出没ポイントに行くことが出来た。
地元の釣り人たちは特にアザラシの愛称を付けていた訳ではないと言う。
強いてあげれば、「わたちゃん」(対岸の亘理町から)、「あらちゃん」(対岸の荒浜から)、と一部の人から呼ばれていたらしい。
「あぶちゃん」の呼び名も無かったわけではないようだ。
マスコミに報道されてからはアブちゃんと呼ばれるのが一般的のようだ。
川に現れたアザラシは川の名前を付けるのが定番なのだろうか。
しかし、「アブちゃん」は2005年夏に北海道・虻田漁港に現れたアゴヒゲアザラシにつけられた愛称である。
多くの地元の釣り人の言う所では、このアザラシは少なくとも半年以上前から住み着いているようである。
アザラシがいても静観していたようだが、事情を知らないよそから来た釣り人が、騒いでマスコミに通報したようだ。
このアザラシはマスコミの報道によれば、ワモンアザラシとのことである。
これは、マリンピア松島水族館の見解によるものだろう。
同水族館のホームページにも、このアザラシについて7月11日付の第一報及び8月3日付の第二報の記事がある。
第二報から一部引用すると「上陸した姿を見ると、ワモンアザラシであることに間違いありませんでした。オスかメスかまではまだ分かりませんが、そんなに幼い個体ではないようです。」
とある。
7月28日・29日に見た限りではどうやら、アザラシは換毛中のようで、古い毛がハゲハゲで見た目は汚い。
胸のあたりに新しい白い毛が所々に見られる。
背中の模様を見るとワモンのようにもみえるが、胸やお腹のあたりの新しい毛を見ると、ゼニガタのような気がする。
尚、性別は、♂である。
おたる水族館に聞いたら、同水族館で飼育しているワモンの換毛期は5〜6月、ゼニガタは6〜7月だそうだ。
換毛が終わった時に、もう一度行って見たらどんな感じだろうか。
ここのアザラシは野生でありながら、かなり人馴れしているようだ。
そっと近寄れば、10メートルくらいまでなら警戒はするが逃げないことが多いように感じた。
しかし、逃げないからといって、アザラシが警戒する距離以内に近づくのはやめたほうがいいだろう。
マスコミの取材はそんな配慮無しだ。28日もミヤギテレビのカメラマンがアザラシに近づきすぎて逃げた。
ギャラリーは土手の上から見物しているのに、テレビ局員はアザラシの撮影にひとり至近距離まで近づいていた。
この例のように休憩しているアザラシが川に入る要因としては、見物人が至近距離まで近づくことが一番多いようだ。
また、ジェットスキーやウインドサーフィンが近くを通る時なども、警戒して川に飛び込む事が多いようだ。
加筆:2007/08/12
作成:2007/08/08